お子さんのいびき、無呼吸、アデノイド、扁桃肥大 | ||
『いびき』は何らかの原因で、息を吸う道がせまくなることでおこります。さらにせまくなると、完全に息を吸う道がとじてしまい、『無呼吸』という窒息状態になることがあります。 子供さんのいびきに一度気がついてしまうと、「息が止まって、心配」という親御さんも多いものです。 |
||
![]() |
||
原因:いびきの原因はさ様々ですが比較的多いものを書いてみます。 | ||
1.アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎など、鼻づまりによるもの 2.アデノイドという扁桃腺や、口蓋扁桃(いわゆる扁桃腺)が、大きい ことによるもの 3.肥満、顎が小さい、のどの形態異常など |
||
![]() |
||
当院での検査の進め方 | ||
![]() |
||
●お鼻とのどについて、診察。ファイバースコープなどを行う事があります。 睡眠ポリグラフの検査では、呼吸情報と血中酸素濃度(SpO2)の情報の2つがわかりますので、睡眠中の呼吸のみだれや、とぎれているかまた酸欠の程度などが予測できます。 |
||
![]() |
治療 | |
![]() |
|
●お子さんのいびきや無呼吸の治療には、鼻が通って、呼吸ができるようにすること。 | |
![]() |
|
1. | まず鼻づまりの治療をします。抗アレルギー剤などの飲み薬や、点鼻薬を一緒に使います。アデノイドや扁桃の手術を受けても、この鼻づまりの治療は続けなくてなりません。 |
![]() |
|
2. | アデノイド切除術+口蓋扁桃摘出術 |
アデノイドや扁桃は、5〜7歳前後が最大の時期です。小学校高学年になれば、徐々に縮小し、またお顔の大きさも成長しますから、気道も広がります。つまり大きくなれば、呼吸は楽になることが期待できます。 ですが、今現在の症状を、すぐに改善するためには手術療法のみが有効です。 |
|
![]() |
|
●よく昔は扁桃腺をとると風邪引きやすくなると、言われていたそうです。実は根拠がないお話でした。 | |
現在では、『扁桃腺をとる手術』で、『免疫力が下がる』ことはないとされています。 | |
手術を受けたお子さんの保護者に聞いても、むしろ風邪引きづらくなった、丈夫になったと言われる気がします。睡眠中のひゅっとした吸い込み・むせりが減るからかもしれません。 | |
![]() |
|
※手術するかどうかの判断で迷ったら・・・永遠の課題です。保護者の方を悩ませてきました。 | |
○ 無呼吸はちっ息で、本人は苦しい状態であることをご理解ください。 | |
○1回でなく、かぜの時なども含め、何回も睡眠中の様子を観察してお考えください。 | |
○睡眠ポリグラフでは、酸素飽和度の一晩の様子を推測しますが、すべてがわかるわけではありません。私見ですが、やはり保護者の方が見ても「こんな呼吸では心配だ」と思われるようでしたら、手術すべきかな、と思っています。 | |
★全身麻酔で約1〜1.5時間、入院期間11日間。手術のリスクと症状を考慮して判断します。 | |